仕事上のスキルを測る「ストレングスファインダー」という世界的に使われているツールがある。私の1位スキルは「アレンジ」。分析してくださった方によると仕事をジャグリングをするようにこなし、マルチタスクが得意らしい。プロデューサーやらディレクターやらでいつでも、どこでも、あれも、これも、アレンジしまくってきたので当然だと思う。
ところが、この1年以上ヨガと瞑想を毎日続け、8月にアーユルヴェーダの旅から戻って以来、どうもこの「アレンジ」が使いづらい。バリキャリ人生を司ってきた興奮系のアドレナリンとかドーパミンが全然活性化していないように感じるし、よっこらせ・・・と腰も重たく、脳の神経系にピピピっと電気が通る感覚もない。頭の中では「このくらいの作業なら90分で終えられる」とか段取りできるのに、心と体はうだうだと取りかかれない。今まで最大の武器だった「アレンジ」が装備するには重たすぎて、この先一体どうやってご飯を食べていけばいいのだろうか、とすら思ってしまう。
仲良しの友人たちとのディナーで、この話をした。さっぱりやる気が起きない。これまで自分を支えていた「アレンジ」を使うのが気が進まない、重い、飽きたのだ、私はいったいどうしちゃったのかしら?と話したら、彼女がこういった。
「あきちゃん、何年か前に、私に大きな変化のタイミングがあって、相談したこと覚えてる?そのときにあきちゃんは私にこう言ったんだよ。『何か大きなものを手放したあとには、そこにスペースが空くから、今まで埋めていたものがなくなって、不安になるんだよ。待っていればそこに新しいものが入ってくるよ。』って。その言葉、お返しするよ。」
言われるまで思い出すことのなかった言葉。たしかその直前に読んだ本でとても感銘を受けた言葉だったのだと思う。意図せず放った言葉が、数年語にまたブーメランのように戻ってきて、自分に刺さるという不思議さ。でも彼女の身体を通って届けられた大切なメッセージなのだと思う。スペースをむりやり埋めようとせずに、すこし待ってみよう。
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